ファシリテーター、旦
参加者、稲垣、丹澤、南出、ハスキー、神田くん、平沢、相原、森、佐藤、吉沢
旦
ゴールデンウィークの中ありがとうございます。旦です。
一応演出のワークショップとなっていて、ワーク自体を2時間半で考えてます、
それで、アップ30分していこうと思うのですが、
とりあえずみんなでストレッチ回していきましょうか、
一人一種類伸ばしたいところを伸ばすっていうのをみんなで同じストレッチやって、
その前に今日呼ばれたい名前を宣言していきましょう。
はい、まず私から、
だんでーす、だんでお願いしますー。だんちゃんでもだんさんでもなんでもいいです。
と、開脚から横に倒れるストレッチ。
稲垣
稲垣ですー、足前伸ばしますー。
丹澤
丹澤です、
股関節伸ばしますー。
南出
足攣った。
旦
足裏ってここまで伸ばすと攣るって領域ありますよね。
前入った小屋で、この梯子登ると絶対攣るってのがあって、二十回以上足攣ったことあります。
南出
南出です。
足首回してきますー。
と、平沢さん、到着。
旦
今まだなんもしてないです、日向ぼっこしてる猫見てストレッチ始まったとこです。
ハスキー
梢はすかです、ハスキーと呼んでください。
両手で首を支えながら、首の七つの骨の間を順番に伸ばしていきます。全部伸びたらオッケー。
稲垣
オッケーとかあるんだ。
神田
神田です。神田くんでお願いします、肩周り伸ばそうと思います。
平沢
平沢と呼んでください。
じゃ、肘腕あたりを。
相原
相原です。相原とお呼びください。
手の甲を伸ばしていきます。
稲垣
野球部の時にこのストレッチよくやったなあ。
旦
私もテニス部の時よくやりました。
森
苗字を取られたので森と呼んでください。
腕を広げて胸を開いていきます。
できる人は後ろの床に手をついてさらに胸を広げます。
ハスキー
なんか吊り橋の端っこになった気分です!
旦
吊り橋の端っこ?
ハスキー
なんか、端っこの繋がれてる部分の、
旦
ああー、
稲垣
絶対わかってない!
旦
なんかテンションかかってる部分ですね、
佐藤
佐藤です、
足曲げて、絡ませて腰曲げてきます。
旦ちゃん
はーい、それじゃあ今から、十分くらい雑談しようと思います。
シンプルになんで今日来たの?ってことと、演出てなんだと思う?ってことをみんなに聞いていきたい。
演出のワークショップ依頼もらって、何を演出と捉えて、どういう訓練を積んで現場に入るのかはぶっちゃけ自己流で、みんなで持ち寄って試せる機会ってあまりない、今日はそういうことを試せたらって思ってます。
演出って何ってのが、私は特にこれってのがない。
その座組に入って、演出がやるべきことを探せる。
ただ、判断に責任を持つってことはあって、私が責任持つからみんな自由にやってねっていうのはあるけど、それって演出って何かっていう答えになってるかわかんない。
演出をしたことがあろうがなかろうが、みんな演出みたいな領域には触れていると思うので、今日はみんなで試せたらと思います。じゃ、なんで来たかと演出って何かを聞いていきましょうか?
ああ、すみません、記録ミス、
多分なんか喉に詰まってむせまくってた影響で完全にデータ消えた。
森ちゃん佐藤さん相原さん平沢さんすみません。
森ちゃんのうろ覚えの言葉
今日来たのはぶっちゃけ夫に誘われたからなんだけど。
戯曲を読むのが好きなので、演出は戯曲を究極的に読むということだと思うので興味があって来た。
演出ってテキストの解釈の部分と稽古場での役割と二個あると思っていて、稽古場での役割はいかに批評できるかってことじゃないかと思う。
今日来たのはぶっちゃけ夫に誘われたからなんだけど。
戯曲を読むのが好きなので、演出は戯曲を究極的に読むということだと思うので興味があって来た。
演出ってテキストの解釈の部分と稽古場での役割と二個あると思っていて、稽古場での役割はいかに批評できるかってことじゃないかと思う。
佐藤さんのうろ覚えの言葉
大学で演劇やってきていて、俳優っていうより客観的な演出に興味があって来た。
Xで見て面白そうだなって来た。
相原さんのうろ覚えの言葉
最近旦ちゃんと知り合って、色々話して面白そうだなって、今日ワークショップやってるよって聞いて、旦ちゃんがどんなことしてるのかなって思って来た。
平沢さんのうろ覚えの言葉
あまり演出ちゃんとやったことないんですけど、
高校の時やってて、最近10年ぶりくらいにその時の仲間とやろうてなって、演出やらなければならない、やばいってなって切実な思いできました。
演出については立体化するってことだとは思ってて。
神田
人間劇場って劇団で役者してて、「むいとこんとん」てユニット立ち上げて演劇している。
カハタレの上演好きだし、ワークショップも面白いので参加させていただいてます。
全部演劇作品は演出家の人柄が出るなって思っていて、
稽古場で集まってくる人は演出家の姿言葉、人柄が染み渡っていく感じが演出なんじゃないかなって思ってる。
ハスキー
今日来た理由は、もともと稲垣さん、旦さんの知り合いで、ってのがあるけど、
普段劇作家で、遊星Dという団体で先週まで演劇公演してて、なんか自分が演出することになってしまって、困ったなと思いながら上演を終えてしまって、今回個人的な反省兼ねて何に困ってたかも知れたらなと。
演出については時空間で立ち上げる+キャスティングも含まれるのかなって。
時間の編集とキャスティングは自分の中でできるが、空間をどうするかは苦手意識あるので、主にそこについて考えられたらなと、
南出
今日来たのは、主催者側なんで、来たっていうことなんですけど、
カハタレは特定の演出家がいなくて、主要の3人は演技と劇作メインで活動してきた人達でのチームでしているので、演出についてのワークショップ楽しみです。
遊星Dでの旦さんの演出面白かったり、稽古場の雰囲気良かったっての稲垣から聞いてて今日楽しみだなあと、
演習については俳優と空間のコミュニケーションをとる。客観的に演劇の場を見て、地図を開いてコミュニケーションしてくことかなと。
丹澤
私も主催側なんですが、
遊星Dの公演見て、ダンボール使った演出してて印象的だった。
大学のサークルいて、演出したことがあって、その時は演出って交通整理する人だなっておもいながらやってた。
稲垣
今日のワークショップ旦さんに頼んだ理由としては、やっぱり遊星Dでの稽古場見学させてもらって、良い場作りする人だなあって思って、演出についてどうすればいいのかもわからんかったのでお願いしたいなと。
演出について思うことは、個人的には空気感、速度感の調整ってくらいしか今の自分は思ってることがないなあと。だけど絶対もっといっぱいあるとは思うんだけど。
旦ちゃん
今日は私の演劇観共有して、実践しようって時間にしようと思ってなくて、
とにかく演出は個人個人で全然持ってる印象が違う。
今日はいろんな人たちがいろんな演出試してみて。各々のフィードバックしていこうかなと思ってます。とにかく戯曲を立ち上げていきましょうか。
はーい、これが今日の戯曲です、一人一人取りに来てください!
ホッチキスって留めたい場所人によって違うからね、皆さん好きな場所にホッチキス止めてください。
南出
とめないって選択も?
旦ちゃん
ありですありです。
知識のばらつきをなくすための今回カハタレメンバーにも何のテキスト扱うか示してないです。
作家もタイトルも伏せてます。
今回やろうと思ってるのは5人一組でグループを二組つくる。
15分で作って15分で発表フィードバック、5セットやってこうかなって思ってます。
俳優誰がやるかもそのグループ内で決めてやってけば良いかなと。
アンサンブルって役名ついてないけど舞台上にいるみたいな人ってのがあって、今回、アンサンブルバンバン使ってけたらなと思います。その分小道具なしでもいいのかなと。
身体と言葉と空間の三つを肝にして使ってこうと思います。
旦はグループに入らないで、呼ばれたらいくスタイルでやってこうかなと思います。
出演者も演出領域に踏み込んでいってもらえれば。
まず、グループ分けしたいと思います。
カハタレっていつもどういう風にグループ分けしてます?
稲垣
いっつもチグーエッションピっていう和歌山出身の南出くんが知らない和歌山ルールがあって、、ま、ぐーとチョキで分けるんだけなんだけど、
旦
じゃ、一回やってみましょうか。
稲垣
多分人数多いから決まんないんじゃないかと思うけど。
みんな
チグーエッションピ!
綺麗に分かれる。
みんな
おおー、一発で分かれたよ、この人数が!
一組目、稲垣、ハスキー、相原、平沢、吉沢(途中から参戦)グループ。
二組目、南出、丹澤、神田、佐藤、森グループ。
旦ちゃん
戯曲は男女あるけど性別特に気にしないで大丈夫かと思います。
センシティブな内容もあるけど、深い意味はなく、分量で山感で作りやすいかなって思って選んでるので、そのセリフ言わないとかもありです。
★テキストのざっくりの内容
事務所、落ち着かない様子で歩き回ってるひたむきな青年ラムのもとに、能率の塊ピフス嬢が入ってくる。ラムはなんかの空いたポストに応募してきた応募者らしい。その応募者の心理適正テストとしてラムはピフスに椅子に座らされイヤホンつけられ電極持たされ嫌な音を聞かせられる。その後、ピフスによるラムへの質問攻め。怒涛の質問攻めの中に、性的欲求などについても含まれる。なんだかんだで自分は童貞だとラムが言って、女性はあなたを怖がらせるか?から始まる怒涛の女性にまつわる質問攻め!なんかよくわからん赤いランプが点滅したりシンバル鳴ったりして、適正テスト終わる。
旦ちゃん
誕生日が一番近い順で主導が取れるとかがやりやすいかなと、主導とかの考えなくてもいいけど。
じゃ、15分でつくってきましょうー。
と、吉沢さん到着。
旦
今作り始めるとこで、まだストレッチしかしてないです。
稲垣
じゃ、こっちグループね、いきなりですみませんが、ドアやってもらっていいですか?
吉沢
え、ドア?
●一組目の発表
・小道具(イヤホン、椅子、電極、ドア)を全部人でやる。
・イヤホンとか椅子とかも人なので、リラックスしてくださいーとかセリフあるけど、リラックスできる感じがしない。
旦
それじゃ好きだったとこ、気になったとこか聞いてみたいところの二項目を見ていた人たちが言っていきましょうか。
神田
音なる前の形が完成してたところ好きだった。
引き出しの形が気になった。
南出
最初の椅子が取られて、特に必要じゃなそうなとこに移動したのが面白かった。
佐藤
物でありながら扱われ方が下僕、モノとしての状態と実際人がやらされてる、使われているって意味が二重になってて面白かった。
旦さん
視線が気になるし、面白い。
稲垣
単純に、椅子のスイッチ押したら音が流れるってきっかけわかんなくてはすかさん側めっちゃ見てしまった。リラックスしてーってセリフあるけど、リラックスできない方がいいんだなって思った。
丹澤
最もリラックスしてない体勢で「リラックスしてー」ってセリフくるのが面白かった。
気になったのは小道具が人に動かされてるのか、自動なのかどうなんだろうなって。
旦
コードとかが上からで、オブジェ的だった。
リラックスさせたいかどうかって視点は面白かった。
森
計算してるのか分からないけど、身体が裏切ってくるのが面白かった。
テキストの核心に迫ってる感じがした。
旦
ラムのああそうか、そうですね。ってセリフがかなり面白い。
これは電極ですね、が全くそうじゃなくて印象的なセリフに聞こえた。
気になったことはみんな前向いてる、日本庭園的な面白さがあった。
●二組目の発表
・神田くんが四角く舞台端を歩きながら、真ん中でラムが密集していく構造、
・一組目と同様、イヤホンなど人がするが、二人が対象的な動きで無機物的な動きで緊迫感があった。
稲垣
緊迫感がある。
雑味がない。
丹澤
ピフスが具体的な動きせずにやってみたらどうかって思って神田くんが周りをまわるって構造になった。
ハスキー
本来戯曲読んで出る雰囲気がこの緊迫感なのかなって、
イヤホンとか人がするって前の組と共通点があって、面白かった。
気になったのは、男女逆の配役が意図的なのか気になった。
南出
テキスト読む時の立候補で出た人がそのままなんだけど、逆になっても面白いかなとやってみた。
吉沢
畳歩くときのミシミシが面白かった。
コード差し込む時もずっと歩いてるので、差し込んでるんですか、どうなんですか、って弄んでる感じがして面白かった。それも緊迫感に繋がってた。
相原
動きに無駄がなかった。
スマートな感じが雰囲気出してて良かったなあと。
好きだったから気になったのが、電極とイヤホンを人間がやるのが一緒だけど、二人で対照的にやるって絵が決まっててかっこよかった。
佐藤
最初は電極二人で繋いでて、イヤホンないってなって、対称にするかってなってった。
南出
できるだけ動き合わせようと思ってやったのがよかったなと。
旦ちゃん
私が好きだったのは神田くんの歩く周回の大きさ、空間の広がりができて、これだけ広いのに、真ん中に密度があるのが面白かった。規則的、幾何学的な動き、あと、シンメトリーなのが面白かった。
色々やらないって選択、今聞いてると選択って言うより決まってなかった印象だけど、やらないって選択は良かったと思う。
戯曲自体は発語に動作の指示が来てるのでやってもやらなくても伝わる。
佐藤
イヤホンはするけどコードやらないってのとかこの塩梅でよかったのかなあって、
旦
ピフスは何もやらないってのがよかった。
さあ次は、この続きで作ってもいいし、演出変わってもいいし、相手のチームしてたことを使ってもいいし、どう見えたとかどう聞こえたとか考えながら、次の発表に備えて15分でつくっていきましょう!
●二組目の発表2
・掃除機に絡まってる南出くん。
・周りの緊迫感ある人たち。
ハスキー
うわー、場所の利点を活かしたなー、そっちの押し入れに掃除機あったんだー、
稲垣
必要なのかどうなのかわからない二人が面白かった。
掃除機も良かった。
平沢
掃除機の音もバッチリタイミングで面白かった、
相原
神田さんが瞬きしないのが面白かった。
神田
動きを制限してるの緊迫感があった。
相原
気になったのはピフスがコード跨ぐ時に、あって気持ちになった。
吉沢
侵食してる感じ、階層の違うコードとかピフスが交わってて面白かった。
コードの二人がライブ会場のスタッフばりに裏方に徹してて面白かった。
南出
最初はラムが喋ってる時に掃除機で妨害されるってやりたかったけどテンポ早くて、ランダムで掃除機鳴らすことにした。
ハスキー
掃除機って非人間的なものが出てきてるんだけど、
今の上演の緊張感を担保してるのが、掃除機でなくて、掃除機の周りを包んでる人たちで、伝統芸能見てるみたいで面白かった。
旦
好きだったのは身体拘束されてる南出さんが、身体でなく言葉にダメージ受けてる感じが、色々惑わせて面白かった。
言葉と身体どっちが負荷なんだろうと
あと、コードのまるまりかわいい、普通に掃除機変な形だなって。
気になったのは、掃除機が鳴るタイミングが気になった。
ラムを漠然と苦しめるもので、電流にも見えるし、どう言うタイミングで鳴らすか気になった。
●一組目の発表2
・さっきまで小道具としてイヤホンやら電極やらしてた人たちが、ラムにくっついて喋り始める。
・ピフスも途中で椅子と入れ替わる。
佐藤
ピフスに振り回されてるだけでなく、さらなる妨害が入ってきて面白かった。
めっちゃ畳みかけてる、なになにって感じがあっても面白いのかなって、
南出
3人が絡み合ってるところからどれがラムなんだろうって話始めるまでどれがラムかわからないってスリルで面白い。
ピフスも二人いるし、ラムも三人いる、複数対複数が面白かった。
3人が強い。禍々しいエネルギーがあった。
気になったところはどっちもヘラヘラしてるところ。特にハスキーさんがヘラヘラしてて面白かった。真面目にやれよって。
丹澤
この3人なんなんだろう、ってずっと見てて、
こっちすごい動いてるなーって思ってたら、ピフスの方も交代して、おおーってなった。
神田
雰囲気が面白かった。
もともと読んでる感じと違うセリフの聞こえ方したってのが面白かった。
役割が切り替わるタイミングがどういう打ち合わせだったのか。
人っぽくなったなて思ったら人じゃなくなる感じがして、どう言う意識でしてたのか気になる。
相原
ピフスは一応セリフきっかけで、座ったままでいられないことは!で変わったら面白いかなってやってみた。
ハスキー
ラムの方はきっかけなくて、耐えられなくなって弾かれるのが難しかったので、蹴ってもらったりした。
ラムの身体に出るはずの不満感がセリフに出てるといいかなって。
森
ラムを見せてるのが面白かった。ピフスが小道具っぽくなってて、ピフスとラムの関係性とかバランス感覚が面白かった。
気になったのは椅子から出てきたピフスは誰なんだろうっていい意味で謎だった。
旦
面白かったのは、ラムが誰なのかわからない。
ピフスも誰かわかんない。
ラムが当惑して、当惑することはありますか?に対して、稲垣ラムが、ありますねえって普通に答えてて、面白くなっちゃうよなあって。
でもそれの面白さは、ラムが本当は思ってることがあるけど出せないものみたいなのがあるから面白く聞こえるんだと思った。
ラムっていう人間の葛藤みたいなものがコミカルに見える、結果的に。
さっきと繋げて考えると、彼を外的に圧を加えるコードだったのが、内的な圧になってて面白かった。
●一組目の発表3
・前回発表でできたラム三人の流れから、今度はピフスの椅子完全版を構築し、ピフス四人対ラム1の構造に入る。挙げ句の果てに、ラムまでも椅子に取り込まれ、虚空のラムが誕生する。
丹澤
さっきのパワーバランスが解消されて、ピフスの強さが出ていて面白かった。
椅子側のピフスが仏像の輝きが出てて面白かった。
ハスキーさんがさりげなく髪をかき分けたのが印象的だった。
神田
ずっと続けてきた流れで見ると一人になっちゃって、数も逆転されて詰められて悲しそうだなって、面白かった。
最初椅子をやってたのがピフスになっていって、そうなっていったのはどう言うことなんだろうなって。
平沢
ラムの見ているものが変わったんじゃないかってパッと思った。
みんな
あああー、なるほどなあ。
神田
元々のピフスより強いものを感じた。
南出
丹澤さんと同じく、仏像っぽい、神々しい、女神に対する男の構図が面白かった。
最後、それに取り込まれると言うか、椅子にされるってのがどういう意図があるのか、虐げられるとか、女性の集合体に取り込まれたのかどういう解釈だったのかなって。
ハスキー
やってて思ったのが、4対1で終わると対立協調が強いかなって、自分も椅子になることで、ラムの女性への恐怖心がマゾ的な感じで解消される感じというか、ラムは結局損はしてない、歪んで形で解消されてる感があった。
佐藤
さっきまで3人で変な非人間的だったラムが、神殿みたいになって、普通に答えるラムになって、生身の人間感がすごく際立った。
あなたは童貞ですか?って稲垣さんが聞いた瞬間に自分は童貞と答えるのが面白かった。
森
前半で、稲垣くんがちゃんと台本見ながら、ちょっと待ってちょっと待ってって言ってて、それが劇中のことなのか、劇外から言ってる言葉なのかわからなくなる瞬間があって、メタ的な存在になっていて面白かった。
気になったのは、ラムが椅子になるのか、自分からなりにいってるのか、
私は最初、スカート覗きにいってるように見えた。
ハスキー
自分から行くのは難しかった。
本当は椅子が寄ってくる案もあったけど難しかった。
旦
四人があくまでもラムに向けてのもので、見てる我々が取り残されてるのが面白かった。
客観的に見れるのがよかった。
ハスキーがラムの解放みたいなこと言ってて、この話を初見で読んだ時、ピフスの能動の方が強い印象。一見受動的であるラムがマゾヒスティックなものとして解消されるって考え面白かった。
そろそろ稲垣さんがラムになるんじゃないかって思ってたけど、なりそうでならないヒヤヒヤしてる感じが面白かった。
気になるのは椅子の向き。
稲垣
椅子の向きはなんか自然とこうなっていって、正面か真横向くかとか色々あるんだろうけど議論全くできなかったよね。
●二組目の発表3
・女性たちがクルクル回ってる中、真ん中に神田くん。
・そうですね、童貞です!ってところから南出くんが後ろからマッチョに出てくる。
・それを抑えようとする神田くん。
相原
えええー、(当惑)。急に変わってきて面白かった。
そうですね、童貞です、って出てきた南出さんの変化がすごいいい笑顔で面白かった。
気になったことは、今までと、今回こうなったところの、なんであれから、こうなったのか、さっきまでの緊迫した雰囲気から何故これが出てきたのか経緯が気になった。
佐藤
毎回1からやってて、結構切り替えて作ってる。
丹澤
あなたは童貞ですか?に急にスラスラ喋り始めるのが面白いなってとこから作った。
平沢
吹っ切れた感じがして面白かった。
神田さんが隠そうとしてる感じも良かった。
吉沢
これまでに比べると性別も逆転、周り方も逆転、掃除機も挟んで。
すごくイキイキしてて面白かった。
ハスキー
役柄もあってて、面白かった。
ちょうど後ろに押し入れがあるので、押し入れから出てきても良かったのかもしれない。
気になったのは、ラムが毎回中央にいるなって思って、こっちペアは、左右。
たまたまかもしれないけど、そういう構造が気になった。
稲垣
南出くんがムキムキで面白かった。
気になったのは終わらせ方の絵がもっと決まるとかっこいいなあと思った。
旦
神田さんの押さえ込みの姿勢が好きだった、逆にあれで抑え込めないんだなって思うくらい南出さんが強い内的なものに見えて良かった。
面白さで言ったら、南出さんの返しの的確な速さ。
南出
押さえ込みやりやすかった、ちょうどいい押さえ込みで、ちょっと抵抗できそうだけど、自由に動けるみたいな。
神田
振り向いた時に南出さんがめっちゃいい顔してて、邪魔しちゃいけないなって。
旦
ちょっともっかい見たいなって
やる。
旦
気になったのは、女性ももっと強くなってもいいかなって。
まわる以外の意識があったら知りたいなって。
森
今回そこまでピフスは決まっていなかった。
旦
ピフスが無意識の多性に解釈がいくのが面白いなって。
ああー、時間来ちゃったんですが、どうしましょう、後一ターンくらい回してもいいかなって思うのですが、時間ない方はすみませんがここで切り上げてもらって。
平沢
すみません、私はここまでですー。
平沢さん、お疲れ様でしたー。
旦
じゃ、残った人たちで、後一ターンやってきましょう!
●二組目の四回目。
・ピフスが鬼で、ダルマさんが転んだしながらセリフ。
・途中でラムが連れてかれて、向こうの部屋でリンチみたいな流れになる。
吉沢
連れ去られる前に地雷を踏んだって感じしてる。
地雷の中でダルマさんが転んだしてるみたいなダブルミーニングに見えた。
急すぎて脈絡!?って思って面白かった。
相原
最初どうなるんだろうなってからの、連れ去られた時のわちゃっとした感じから、最後、すっと出てきた時に、キュってなって、面白かった。
ハスキー
キュってなる感じ面白かった。
序盤のダルマさんが転んだから次のゲームに気になるきっかけがなんなのかなって気になった。
丹澤
唐突にゲームが切り替わる面白さ。
佐藤
どうやって終わったらいいんだろうって思って、ゲーム自体が強制終了みたいな流れになった。
旦
ゲーム盤自体が握ってる人がいる。
南出
今回ラムよりピフスを目立たせたくて探った。
旦
ピフスが強いってバージョンが面白かった。
言ってるだけじゃなくて、存在自体が絶対的強さ。
ダルマさんが転んだも、鬼側の姿がテキスト持ってるし、なんか紙に記入しているようにも見えて、テストしているっていうこのシーン自体も組み込まれてる。
ゲーム自体も管理者が握ってる感じがでる。
そういえばピフスそもそも面接官なんだなって、そういうのがゲーム構造でわかりやすく立ち上がってるのが面白かった。
ラムがヘラヘラしてて、最初は柔らかい空気作るためのアレなのかなって、
童貞ですって言ってから和やかになって、ヘラヘラしきったところで制裁が来る感じ。
行きすぎたヘラヘラが制裁を受けるんだなって思って。
ピフスを立たせようってのがゲームになるの面白いなって。
森
ピフスが動かない方が強いんじゃないかって思って、こういう構造になった。
●一組目の四回目
・和室の端っこの狭い空間を駆使して通す。
・最後いい感じの曲が流れる。
・これなんなんだ!感がすごい。
神田
この空間を生かしてて、戯曲が和風になってたのが面白かった。
話としても稲垣さんが質問受けてる時に曲が流れ出して、何かが到来してる感じ、そこに山場があるように見えた。
だけどこれ、なんなんだろうなって。
根底の世界観はなんなんだろうなって。
はすか
根底を見つける前に終わったなって。
佐藤
めっちゃ面白かった。
アスレチックみたいなのが見てて面白かったな。
会話が強い力っていうより、幼なピフス。
会話のトーンが低い、なんでもなさげ。
揺らぎある感じがおかしみがあって好きだった。
電極とかコードとかそうするんだって気になって。
森
このテキストから、ダイナミクスある会話劇を引き出せるのが面白かった。
ギミックに頼ることなく、純粋に会話の中に動きを見出しているのがすごい。
ピフスにちゃんとキャラをつけられるのがすごいなって。
最後ラムが今までと違ってあまり影響受けてないのが何を意味するのか、ってのが謎で面白かった。
稲垣
男女の関係性に、みたいな話はあったね。
ハスキー
倦怠感みたいなこと言ってたよね、ただの男女の喧嘩にしようって、なんでそうなったのかわからないけど。
南出
何ていうジャンルの何を見てるのかってすごい思った。
まず通したのがすごいってのと、近距離でドラマを見てる気がした。
無理に力関係を発揮させるでない、だらっと関係性ができた状態で始めるみたいなの斬新で面白いなって。
ちょっとづつツッコミどころ残してるのがシュールで面白かった、
そこにコード繋いでもなんも流れやんやろ!とか、音もちっさ!とか、だけど最後決まるみたいな。
丹澤
キャスティングの妙があり、日本感があって、ギャップがあって面白かった。
今までの流れが全然違うように感じて面白かった。
気になったところ、さんと相原さんのポジションそこなんだって、
ハスキーさんに至っては、始まる前に俺いる?みたいなこと言ってたのに、結果的に一番目立つど真ん中にずっといるっていう。
旦
ラムがこの劇の権力構造がなくても普通にこの試験に採用されなそうなのが新しくて面白かった。
見た目として、シルバニアファミリーみたいで、平面で、僅かなしつらえで済ませているのがおままごと感があって面白かった。そういうのも家庭的に見えるのかなって。
気になったのは、このしつらえと、そして、曲はなんなんだって、
相原
曲流すってなって、役割的に私が流すんだろうなって思って、ぱってSpotify見た時に、ハイウェイスターが頭にあった、他にも色々試してみたけど、結局これになった。
ハスキー
徐々に競り上がってくるイントロがいいかなって。
だけどこれがなんなのかはわからない。
旦
左の空間の方が広くて使いやすそうなのに、最初ちょっと使っただけであと全部狭い右側っていう。より狭いとこにより狭いとこに行ってるのが面白かった。
言葉の強さの出どころがこれまでと変わって見える。
浮気した相手に詰め寄っているみたいな違った見え方が見えて面白かった。
で、しゅうりょーーう、
はーい、で、
この会のまとめ的に用意してきたセリフがあるので、言ってみます。
みんな
せ、セリフ、用意してきたんだ!
旦
「今日のあなたや誰のどの作業のどれが演出でどれが演出じゃなかったかと思いますか?」
と持ち帰って考えてもらえたらと思います。
稲垣
あ、すみません、もっかい言ってもらっていいですか、
旦
「今日のあなたや誰のどの作業のどれが演出でどれが演出じゃなかったかと思いますか?」
と持ち帰って考えてもらえたらと思います。(ゆっくり目に)
●感想
丹澤
普通に楽しかった。最近即興でシーン作るってやったりするけど、台本あるの強いなって、安心して遊べる。
今日初めての人も多いけど、躊躇せずアイデア出しあえたかなって思って、良い時間だったなって。
南出
楽しかったです。めっちゃ疲れた。
15分で作るって制限の中で、話し合うのもスリリングだった。
森
楽しかった。
楽しかったけど、ジレンマは、何が安直で、何が本当に面白いんだろうってせめぎ合っていて、それが面白いし、ジレンマだった。
時間限られてるのでとりあえず見せられるもの作りたいってやってたけど、
意外と意識してないところから広がるテキストの意味がたくさんあって面白かった。
佐藤
15分でってトレーニングメニューみたいな感じだけど、15分しかかけてないからって気軽につくって出せるのが良かった、正解を探そうとか、高めていこうとかせずに、思いつきで、こんなのありかってのでやるのがすごい良かった。できたのが全部面白かった。今後演出やるって時にこういう方向でやってみようかなって思った。
神田
いろんな形でできて、初対面の人ともいろんなことができるってのが良かった、
イメージしたものを言葉にして、内容を表現するか、関係性を表現するか、やってることがなんなのか、って色々行ったり来たりしてて、その中でどう折衷していくか難しいところだった。
相原
とってもお腹が空きました。
完全に初めましての人たちとつくれたのがすごい良かった。
戯曲から何を読み取るか、それをどう表現するかってことに無数の組み合わせがあるんだなって。
同じ戯曲でも演出家俳優変われば違うものになるって頭ではわかってるけど、やってみるとより実感できて豊かでいいなって思いました。
吉沢
とても眠くなってあくびが止まらない。
つくってる時より、見てる方が意図だとか、仕組みについて考えられるなって、定期的にみることで、詰めれていない意図が詰めれるのかなって思った。
やってる時が結構ぶっつけだから、その余白がこわくもあり、楽しかった。
稲垣
個人的にはテキスト読解みたいなことを全然できてないんだなって気づけて良かった、この人物のこういう側面を強調したいとか他の人から出てくる言葉が自分にはあまりないように感じた。
南出
今まで直感でやってた?
稲垣
なんとなくこうなったら面白くなるかもなってその場の面白さの予感でやってきたのかもしれない。
ハスキー
僕は逆で、これまでは戯曲を再現的に立ち上げる方が正しいような気がしてたけど、今日はむしろとりあえずやってみる、やってみて、後から気づくことがたくさんあって、それでもいいんじゃないかって、なあなあでやってみて、こここういうことだったのか!って気付く面白さを感じた。
南出
テキストを読むってことが余計にどういうことなんだろうって思った。
正解ってないけど、テキスト読むってどういうことなんだろうって、謎になった。
僕も今日結構衝撃受けたなあ。
旦
南出さんが最後に言ったことを想定というか、こうなればいいなと思っていて、
私は戯曲読解によって正解は一つに決まらないって思ってて、その判断をするのが演出の一側面なんじゃないかって思っている。一つの方向を定めるってのがある。
判断するってのが自分の役割の一つだなって思ってる。
公演にするってなったら判断するけど、とりあえず選択肢が無数にあるってことを実感できたらなって思ったので、今日は増やす方向のワークショップにしました。
戯曲が平面で、空間が立体って捉え方は狭い分け方な気もする。
戯曲は正解がないって意味で奥行きがあるって私は思ってる。
アイデア、イメージ、直感、発見、降りてきた、思いついたことって今みたいな場においてはどんなに突飛なアイデアもどこかで戯曲と関連があるのではないかとその人が思ってるってことだと思う、その戯曲について考えて出てきたのだから、その人の中では繋げられる何かがあって、出てくるアイデアなんじゃないかって、そういうことを試すことによって、戯曲について新しい見方ができるんじゃないかって思った。
今日15分にしたのはパッと出てきたアイデアが捨てられないくらいの時間配分にしたかった。
いわば演出みたいな役周りしてる人がいたと思うけど、そもそも見たことについて感想を言うってことがそういう行為と繋がってる。
見て、言語化して、気になってること聞いてってのも演出の側面。
ちなみに今日扱ったテキストはハロルドピンターの「応募者」て戯曲でした。
こういうワークできるんだなって、楽しかったです。
ありがとうございましたー。
みんな
ありがとうございましたー。
・巣鴨で山椒肉まん食った。
・謎の悪夢みたいな漫画を見せられた。
・ハスキーさんがビール飲んでた。
終わり