参加者、稲垣、丑野、丹澤、三浦、宮尾
稲垣、丑野、丹澤が、入室している。
稲垣
ずとまよのライブ行ってきました。
丹澤
ずとまよ?
稲垣
ずっと真夜中でいいのに。です。平城京跡で、いやー、よかったー。
いつの間にか、宮尾、三浦が入っていて、聞いている。
稲垣
良すぎて、次の日もお祭りエリアって誰でも入れるところあるんですが、妻がもう一度行きたいって行きかけまして、僕は維新派の屋台村行きたいって思って、どっち行くか言い争っていたけど、結局どっちも行かず、『それでも町は廻っている』が妻の実家に全巻あって、全部読んじゃいました。それ町。それ町ってなんかどこにでもありますよね。コン先輩が卒業して、主人公が別の美術の先輩と仲良くなり始めて少しすれ違い始めるの寂しかった。高校の時って、一年毎に人との関係性の濃さが変化するみたいなの、結構ありますよね。
宮尾
あるよねえ。繋がろうとしていないと疎遠になるよね。
稲垣
友達から全然誘われないんですけど。自分から誘わなければ、永遠に誰ともご飯行こうとか遊びに行こうとかならない状態なんですけど、なんでなんですかね?
丑野
しないからぼっちになるパターンってのもありますね。
稲垣
自分から誘わないのに、集まってくる人って何なん?どういうことなん?小中学生の時とか、こいつの家に集まるってのはよくありましたけどね。僕の場合は将軍って友達のに集まっていて、それこそ『それ町』持ってましたね、将軍、それ町とか、よつばととか、殺し屋1とかホムンクルスとか寄生獣とか持ってて、当時の同級生からすると大人な漫画とかたくさん持ってて、集ってたな、あの部屋に。でも、大人になって漫画持ってるからなんて理由で家行ったりしませんからね。大学生の頃もあった気がするな、そういうの、え、いや、僕大学行ってないのに、何で大学の記憶があるんだ?
丹澤
あったよ、やっぱり、誰かの家で宅飲みするみたいなの。
宮尾
大学後半になるとルームシェアする奴らが出てきて、そういうとこよく行ってたな。
稲垣
終電逃して泊まるとか最近してないな。
丹澤
私、いまだにあるよ、大学時代の友達とかと飲んでる時。
最近も伊原さんが終電なくなって、途中の駅で降りてた。
稲垣
終電逃すってなんか東京感ありますよね。いいなあ。予想外の駅で降りるって興奮しますよね。
丹澤
興奮よりも焦るけどな。
稲垣
やっぱ駅降りるってすごい行為じゃないですか。目的もなく、適当にこの駅降りようってなかなかできないですからね。
宮尾
始発まで飲んで、眠くて、電車乗ってて気付いたら栃木にいて、ヘルメットかぶった中学生めっちゃいてどこだここ?ってなったことがある。
え?これ何の時間?遅れてきたからわかってないんだけど。そういう稽古?
稲垣
いや、マジでただただ雑談していました。
え?始めますか?稽古?
三浦
やりましょう。やる前に一つ。終電逃した話、私もあって、ドイツの田舎で、オペラ見て、終演後のパーティちょっと参加しようと思ったら長居しちゃって、終電逃し、駅の前の宿屋に突然ですけど泊まれますか?って、何とか高い金払って泊まれることになったら、掛け布団なくて、寂しいって経験しました。
みんな
へえー、ヨーロッパ住んでたんですか?どこがよかったですか?オススメは?
など質問が絶えず、雑談が広がりそうになるが、何とか読み合わせを開始する。
三浦
五場を読みましょう。
と、五場を読む。
三浦
相澤の「ああ、そうですね、そろそろ帰りますか」を際立たせたいので、それまでの真崎からの相澤への言葉がもったりしていてもいいかもしれない。相澤のリュックって何が入っているんだ?
丹澤
着替えとかですかね?一応綺麗なスウェットに着替えている描写がある。
丑野
歯ブラシとか用意してもらったのかな。
稲垣
持って帰ろうとしてそうですよね。
三浦
この場面、三人とも同じ事しようとしてるのに、方向がずれているというのがはっきりした方が良い。「帰って欲しい」がみんな一致しているのに、「噛み合わわずに帰れない」というのをちゃんとやりたい。何を言われたからそのセリフを言ってるのか、どういう態度されてそのセリフ言いたくなるのか、「帰ってください」「帰ります」で成立するはずのやりとりが細かいかけ違いで長引いていく、そのかけ違いをはっきりさせたい。
「帰ろうとしているのに、帰ろうとしていないじゃないですか?」に対する「うん、全然ありうると思いますよ」という優と相澤のやりとり。直球ストレートで投げかけた優の質問に対して、なんか打ち返してくるかと思ったら、まさかの受け入れ、受容、吸収されるの!?という面白さがある。驚きがある会話。変な相澤に対して、真崎と優がどう接するのか、客に寄り添える立場の人がいてもいいと思う。
相澤の長台詞の合間の優のセリフ「何を言ってるの?」というのが、相澤に言ってるのか、真崎に言ってるのか、それとも台本上ではやりとりになってるが、間髪入れずに続けて相澤が喋るのか、独り言のように呟いているのか、前の質問の掛け方次第ではあるが、どうセリフを発するか。
一応その後の長台詞は、優の質問に答えているとも見ることができる。質問に対する解説パートとして見るなら、ちゃんと「果たしてここに生活の余地はあるんでしょうかね?」「何を言ってるの?」「この家の一つ一つに、、」と二人のやりとりをしっかりさせたい。
相澤の長台詞、前半と後半で様子が違う。前半はまだ流れがあるけど、後半はあっち行ったりこっち行ったり散らかっている。それらを真崎と優がどう聞いているか。後半の長台詞を聞いて、「何が悪いんですか?」とセリフを言う優がめちゃくちゃドン引きしてる可能性もあるし、逆に全然ドン引きしていないっていう面白さもありうる。
割と真崎はバランサーなのか。
宮尾
翻弄されるみたいなとこがあるので、客に寄り添える立場なのは真崎かもしれない。
優が何で帰らないでくださいと言っているのか、心の底からわからないと思う感じがあって、優はここで相澤が帰っちゃうと納得いかないんだろうなと思った。
「私はちゃんとした生活送っていないんですか?」って相澤に言われるのはすごく、そんなこと言ってないんだけど、というところに葛藤がある。ちゃんとした生活じゃないよ、お前のは、って言い切れたら楽なんだろうけど。
雨林さんが言っていた、このセリフ、なんで言ってるのか、っていうの、特にこの五場は難しい。
三浦
難しいですよね。
真崎の最後の長台詞、最後何かに気付いていく。けど何に気付いているのか今はモヤッとしている。ここに気付きたいですよね。一つは、このセリフ、「私たちの」って言葉が大事な気がする。「これが、私たちの。テーブル。」というふうな切れ方をする。「私たちの」の後に続く、()内の何かが省略されている気がする。
優の生活論、喋り出すのも難しそう、その前のセリフの返答になっていない。何で喋り出すのか。その欲望が分りたい。喋りたさがある気がする。
今の感じだと相澤が喋ってしまう、隙があると相澤入ってきて喋られる気がする。男たちが喋る隙がない状態が必要。
丹澤
普段言わなかった事を言っている状態ではあると思っている。この状態に行くまでのテンションがつくれるかが大事。こないだ立ってやった時、真崎との距離が近くて、この距離だとどう言おうってなって、どうしようかな、、と思っているところです。
三浦
前の会話の流れとの落差だと思う。
結局優が言いたいことって、「悔しいじゃない。ねえ。言い返してよ。」ってこと。
宮尾
その後、「言うよ」と言った後に、「言ったからって何になるのよ」って夫婦でやりとりするの、すごい、夫婦喧嘩でよくあるシーンだなって思う。ええ、さっき言ってたことと違うやんってなる。
丹澤
へえー、そうなんだ。
三浦
なんでここでテーブルについて語り始めるのか。何かが彼をそうさせる。
宮尾
一つ一つの物の成り立ち、積み重ねを語る中で、これが私たちの生活なのか?と、はたと気付く。自分が積み上げてきた時間や労働とか含めて、これら一つ一つに対峙する時間になる。最後のこれが?生活?という疑問符が原動力である気がする。
三浦
逆にめっちゃ良いじゃないと思う。こだわり最高じゃんとも思う。もちろん物の、側的な、外面的な、どこ産で、どこから取り寄せてっていう情報的な物の説明もしているけど、このテーブルで優ちゃんがつくったご飯を食べる、仁くんがどうのこうのしたなど、中身、内容としての話もしっかりしている。これの何がやべーって思うのか?
一つは物の話じゃなくて、自分の態度に関することはありうるかもしれない。
丹澤
優と真崎はどういう関係、状態であるのか。真崎はちゃんと話している気になっているが、優はそう感じていないのか、ある程度とことん話し合っている上で、諦めているのか破綻しているのか。最後のやりとりしていると、すごく仲が悪い印象はないけど、ささやかな日々の噛み合わなさがある。それなりの10年以上の歳月を過ごしてきている。
三浦
最後の「悪かった変なやつを泊めたりして」ってこの変なやつって言葉で相澤のことちゃんと想像したいですね。そこからだんだんと自分たちの話になっていく。
二人の直線の会話というより、「二人でここにないものを想像している」という状態がつくれたらいいな。
相澤の「私はちゃんとした生活を送っていないんですか」ってセリフはちゃんと聞かせたい、意識させたい。セリフの言い方がつぶれがちなとこ、基本的には面白いのですが、聞かせたいところはしっかり聞かせたいですね。
稲垣
ちゃんとした生活送ってないって、自分でも思ってるとこがあるんですかね?
三浦
ちゃんとした生活なんてないんですよ!
宮尾
すごいわかる。仕事でお金持ちの人たちと接することがあるんだけど、お金があるからちゃんとしているってわけではないし、むしろそういう人たちの方が、ちゃんとしているという言葉からかけ離れているという印象。
三浦
ちゃんと生活している人を見ると、ちゃんと生活していない人からすると、ちゃんとしなくてもいいじゃんとも思えるというか?
稲垣
え?え?なんですか、暗号?
三浦
丁寧な生活してるっていうのを丁寧な生活してない側からすると、そんなにやらなくてもいいじゃん、それ生活じゃなくて生活という娯楽ですよみたいな。
宮尾
五場に行くまでの前段階、それまでのシーンで、相澤と真崎一家が仲良くなっていればいるほど、相澤がここで言ってることが複雑に絡み合ってくるなと思う。
三浦
あとは、真崎家の二人の子供時代の生活はどういう暮らしだったか考えることも重要だと思う。
仁くんはこの時点で高級な生活しているわけだけど。
宮尾
仁はこの時どこにいるんだっけ。
丹澤
基本庭ということになっている。
三浦
覗きにきてもいいかもしれないですね。
次回は三場からする。
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