カハタレ日誌

カハタレの稽古の様子

20231001、1008稽古、鍋パ、アンダーソン、ジェットコースター

20231001稽古、稲垣、丹澤、南出、あさき、秋場、宮尾、松丸
まさかの稽古場日誌を書くのをサボるという失態。
稽古で完成台本読んで、後半以外はおっけい、
あーだこーだ言ってから、本公演の目玉シーンである鍋パを実際にやってみる。
あさきさん宅で、
・チゲ鍋と豆乳鍋うまかった。
・気遣いって、食べてる時より用意してる時の方が多いかも、
・結局恋バナが一番楽しい、
・ジンソーダがいい香りで美味しかった、
・松丸さんがめっちゃ具材チョイスを先導してくれて助かった。
・マロニー買ったのに最後まで入れなかった。
 
 
20231007稽古、稲垣、丹澤、南出、あさき、秋場
 
●アップ、丹澤さんのアップでバナナで転がったり、開脚、あさきさんのおすすめの動きなど、楽しむ。後西洋医学的知識から、南出くんの腕の可動域を上げることに成功する、
 
 

 
あさき
脚本、普通に読んだら面白いね、
 
稲垣
でしょでしょ、面白いんだよ、安心して、
 
あさき
でも難しいなって、
 
稲垣
あ、やるのがでしょ、難しいよね、あ、それとも内容が?
 
あさき
内容は難しいって言うより、内容、ないよね、
 
稲垣
確かに、内容、ほぼないよね、
 
あさき
構造っていうかつくりが面白いて思ったの、読みなおして、
 
丹澤
チラシできたよー。
 
みんな
おおー、
 
秋場
シーザーサラダ、
 
丹澤
それ、友達に見せたらシーザーサラダって卵、乗ってたっけって言われたよ、
 
稲垣
え、卵乗ってるよね?
 
あさき
乗ってる乗ってる。
 
秋場
パン粉、乗ってるよね、
 
みんな
パン粉?
 
あさき
クルトンでしょ、
 
みんな
あー、クルトンだ、クルトンだよクルトンだよ、パン粉は違うでしょ。
 
秋場
うるせえな。
 
稲垣
うるせえなって言った、この人。
 
秋場
クルトンってうまいよね、
 
あさき
うまーい。
 
秋場
コーンスープとか入ってるよね、
 
あさき
 
秋場
サワークリームってポテトチップス?
 
稲垣
僕もそのイメージしかないわ、
 
秋場
何につけるの?
 
あさき
かぼちゃスープ
 
秋場
サワークリームって何?調味料?
 
あさき
チーズで言うとクリームっぽいやつ
 
秋場
へー、
 
あさき
ヨーグルトとチーズの間かも。
 
秋場
カレーとか合いそう。
 
あさき
あー、合う合う、合いそう、
 
稲垣
アキバッチョ、全部カレーに結びつけるな、
 
秋場
自分でわかるもので考えちゃうよね、何事も、
 
稲垣
なんか、いいよ、今の、今のサワークリームの話、いいよね、
なんか、やっぱ、速すぎてメモれないもん、日常会話ってやっぱ早いよね、
 
あさき
最近、そういう演劇あるよね、役者が、役なのか役者なのか分からない人で日常会話してて、
 
稲垣
難しいんだよね、人に見られてるって時点で、日常会話でなくなるよね、
 
あさき
今の時間も、稲垣くんがメモしてるってなってる時間で、普通じゃいられなくなってない?
ちょっと意識しちゃってるよね。
 
秋場
そうね、サービス精神出ちゃってるよね、
 
稲垣
でも、今のサワークリームの話は早くてなんか良かったよ、
 
秋場
結局人と話すってサービスじゃん、俺結構そう言う意識あるよ、
 
丹澤
人と会話する時に質問し合うのとかって、そういうとこがあるよね。
 
みんな
あーー、
 
南出
ギアあげたなとか、そう言う感じで会話しているとこがある、
 
あさき
こういう話するとあれだね、
 
稲垣
なんだろう、普通に駅まで帰る道で、普通に喋ってるだけなのに、あ、こいつ質問してきてる、サービス精神、発揮してきてるって思われそうで嫌だね、
 
秋場
自意識だね、自意識との戦いだね、
 
稲垣
うーん、今の話に繋がるかわかんないんだけど、今日の朝見てて、面白かったので、共有しようかなと、思って、
 
●「毒」ウェスアンダーソン監督、の映画を見る。
 
秋場
テンポいいよね、
 
稲垣
そうね、フィクションってのをフィクションって見せつつ、そのフィクションを信じさせてくれるってのが、テンポとか、絵の面白さによってる気がする、
 
丹澤
状況が、緊迫した状態、緊張感ある。
語り手が、小声で早口なのが、そう言う緊迫感からきてて、納得がいく、
あと、見えないってのがうまい。
本当にベッドの中に蛇がいるかいないか分からないってのがうまい。
 
南出
不条理劇っぽいけど、最後、書き手がいて、ってのが短編のフィクションとして上手くできすぎてる。
 
稲垣
意識の問題で、そのシーンに入ってる時間とカメラ目線でこっちに話してる時間とをコロコロ切り替えてて、うまいんだけど、今回の僕らがやる演劇ももう少し、いろんな複雑な中、こう言う意識の切り替えが必要になってくるんだと思う。 
 
あさき
あやと喋ってる時と佐伯くんと喋ってる時とどっちもの瞬間とどっちでもない瞬間があって、結構ややこしいよね、この戯曲。
あと、ウェスアンダーソン「毒」で言うと、医者がただ立ってるシーンが面白かった。
 
稲垣
あー、そこ面白いよね。
医者の人がただ立ってるだけなんだけど、語りの人が、悲しんでるように見えた、考えてるように見えた、とか言うだけで、本当はもしかしたらただぼーっと立ってるだけなのに、そう言うふうに見えてきちゃうんだよね、結構前のゴーゴリについての稽古で枠の話したけど、まさにそれを体現してるなアンダーソンと、
 
南出
すごい激昂したって後に、そんな怒ってないとか齟齬も面白かった。
 
秋場
テンポ大事だよね。
普段読む時にもリズムで作ってるかも。
 
あさき
リズム、速さ、テンポじゃなくて、起こってることがあるから、そのリズムが生まれるんじゃないかって思うんだけど、
 
稲垣
あー、そう言う考え方もあるか、
 
あさき
で、これ、いま何の時間なの?
 
稲垣
うーん、そうね、つまり、僕は結構、日常会話って、意識めっちゃ早いんじゃないかって思ってるんだよね、さっき言ったけどメモできないほどに早いやり取りしてると思ってて、今日はそれを体験しに街に繰り出して、日常会話を駅前とかで、聞いてきて、発表し合うってことをやろうと思ってて、
 
みんな
街?、行くんだ?、え、その必要、ある?
 
稲垣
え、ないかな?、ないっちゃないけど、やってみてもいいかなって、
 
あさき
どっちかって言うとフィクションの会話の方が早くない?
 
稲垣
あー、そういう考えもあるよね、つまり、日常の会話って、無言だったり、言い淀んだり、色々起きるけど、フィクションの会話ってそういうのをカットしてるのが多いよね、
 
秋場
ウェスアンダーソン、めっちゃ早いよね、
 
稲垣
ウェスアンダーソン、短い卓球みたいなラリーを役者間でパッパッパッパってこなしつつ、カメラに向かって長めのモノローグはさみつつ、ってイメージだね、今日見たのは、
 
南出
つまり、何を言いたいの?
 
稲垣
え、何を言いたいんだろう、つまり、日常会話の会話の意識の速さを取り入れたいって話だったんだけど、劇の会話の方が速くない?って、なってきてて、僕はいま何を言いたかったのか全く分からなくなってるんだけど、
うーん、ま、言いたいことは、テンポよくやりたいよねってはなしにしかならないんだけど、テンポってなんだ?、よく分からんけど、今回、ジェットコースターみたいになればって思ったのね、そうなってないところもあるんだけど、
 
みんな
ジェットコースター?
 
稲垣
つまり、ぐううううーーーーん、って、始まった瞬間から止まらずに、いつのまにか一時間半経ってるみたいな、でも今回は、ジェットコースターのビューンってとこだけじゃなくて、ゆっくりゆっくり登ってるところもあるからさ、
 
秋場
ジェットコースターってみんな乗れるの?
 
みんな
乗れない、怖い、
 
稲垣
あ、乗れないんだ。僕も乗れないけど、
 
南出
みんな乗れないもので例えられてもな、
 
稲垣
いやいや、乗れなくてもイメージくらいつくでしょ、こう、ビューンって止まらずに行く感じ、登ってる感じとか、
 
あさき
それって普通じゃない?、演劇って普通そうじゃない?、じっくり登ってる時間、だーって降りてく時間、あるよね、
 
稲垣
うーん。ま、普通か、や、そうね、つまりね、つまり、今回、暗転しないわけよ。空間は同じだけど場面は変わるわけ、、ん、いや、逆か、場面は同じだけど空間は変わるのか?、ん。いや、どっちも変わるな、
 
南出
空間ってのを何として捉えた言葉なのかで全然変わるよね、
 
稲垣
うん、そうね、つまり今回、暗転しないってことは、つまりね、客が、ホッと落ち着く時間があまりないわけよ、そういうジェットコースター感を味わいたいよね、
 
秋場
聞き間違えたんだけど、暗転しないってのを、安定しないってずっと聞こえてて、安定しない身体ってキーワード、いいくない?
 
あさき
かっこよく言ったね、安定しない身体、
 
稲垣
うん、いいね、それもらい、それ目指そう。
 
みんな
え、それ目指すの?
 
稲垣
いいよ、うん、いいよ、安定しない身体、で、暗転しないジェットコースターよ、いいじゃん、ねえ、
 
  と、よく分からないホワイトボードが出来上がる。
 

 
あさき
え、今日なにするの?
 
稲垣
え、じゃあ、セリフ合わせする?
 
丹澤
忙しくてセリフ入ってないけど、
 
稲垣
あー、そっかそっか、じゃあ、他にワークショップしようか、いや、一旦普通に読むか?
 
秋場
立って読んでみたら、
 
稲垣
あー、いいこと言うなあ、じゃ、ま、立って読むか、僕、佐伯くん役しますので、
 
 
●なんか立って読んでみる。
 
 
稲垣
佐伯くんが着てる服は募集だな、アウターって軍服から来てたりするからチョイスするの難しいよね、変な意味つきそうで、
 
ファー付きのコート
矢沢ジャンパー
ジャンパー
 
などの案が上がる。
 
稲垣
やってみて思ったけど、やっぱり話終わった後、どういるかが一番難しいよね、考えてるのは、ご飯だとか小道具だとか、簡単な身振り、で、その空間の居方をそれぞれ保ってる中、場所がコロコロ変わるみたいなイメージ、今日やってみて、四方八方動き回るのは結構難しいんじゃないかと思う、ま、まだ決めないけど、
 
南出
何かしらのルールがないと難しいよね。
 
稲垣
そうね、定点でいるメリットは、なんかわっちゃわちゃした動きした後にその人達じゃない話に移っていったあとに、わちゃわちゃ動いてた人たちがニュートラル状態に戻りやすいんじゃないかってとこかなと。
 
丹澤
演劇って聞き手がいて、それを通して客が見るわけじゃない、
これに出てる登場人物難しいのは、基本聞いてないんだよね、
 
稲垣
そうね、そこ難しいかもしれないけど、全然まだ答え出さなくていいけど、表面的には全部聞いてるんだと思う、表面で聞いてて、流れていっちゃう、芯のとこで全然別のこと考えちゃってたりする感じ。
読んでて思ったけど、八割以上喋る言葉も上っ面で喋ってるよね、もちろんそうじゃないとこもあるけど、ほとんどの言葉が上っ面、浅い。
 
秋場
自分のことしか考えてないってことよね、
 
稲垣
そうね、自分のことも考えていない場合もあるかなと、なんか、喋りたいだけが残ってる感じ、
 
秋場
場所に関して言うと、スポットライトとかで区切るみたいなのもありかもね、
 
稲垣
そうね、そういうのもあるよね、
あと、セリフは一旦一言一句覚えてもらえたら、正直、迷ってて、座高円寺のアカデミーで学んだセリフ術を共有していない人とやるって時にどこまで、セリフ覚えを深く突き詰めるかって、掴みきれていないんだが、やっぱり、この戯曲は、セリフ覚えめっちゃ大事かも。音楽的に、切れたくないかなと。線でずっと繋がってたい。
ま、つまり、がっつりセリフ覚えしてから、ちゃんとした稽古始めようと思ってまして、そのやり方が苦痛とかあれば言ってください、違う方法で考えます。
次回は、昼浅川さんのワークショップして、夜、セリフ合わせしましょう。10月はそんな感じで進んで行けたらなと。
 
じゃあ、稽古終わりです、僕らは打ち合わせです、たこ焼き食いに行きましょうか。
 
 
  と結局隣の店の、広島焼きを食う。